風の盆に関する小説、エッセイはかなり出ています、というより近年特に多くなったようだ。世論に敏感に反応するのも、商売上あたりまえのことかもしれないが。
私が読んだものの中から、作品の出来ではなく、その本に纏わる自分の時代を描きたいと思う。
長谷川伸・・・"一本刀土俵入り”歌舞伎の有名な演目であるが、この中に出てくる遊女、お蔦は八尾の生まれで、劇中、越中おわら節が流れ、役者が胡弓を弾く。(現在、歌舞伎の中でこれを弾けるのは坂東玉三郎ぐらい)この作家は八尾を愛し、高浜虚子、小杉方庵らと歌詞の精選などに尽くした。余談ですが歌舞伎の役者をよくお祭りで見かける。週刊誌を賑わせた、ある有名な方は10数年通い続けておられ9月3日の深夜には必ずお会いする。
吉井勇・・・"歌集・寒行”八尾の西町のM旅館に疎開していた時に詠んだ歌が多い。この時、地元の画家・林秋時と深い交友があった。林さんは私が子供の頃何度か見た記憶があるが、死後、版画がこんなに評価されとはおもわなかった。また、同時期、富山の福光に棟方志向が7年間疎開しており、林秋時と交流があったらしい。またまた余談ですが、私の知人に画家・版画家で美大の先生をしておられた方がいるが、この人の所へ林が版画を習いに来たことがあると、この人から聞いた。学歴、人脈のない林を考えれば納得できる話。私の知人は20歳のころから棟方の弟子だった人。版画に興味のある方は私のプロフィールからHPにアクセスするか、ブログのマイリストから入って頂ければこの作家の版画にたどり着きます。
五木寛之・・・”鳩を撃つ”という単行本の中に”風の柩”と言う作品がある。私は高校生の時、五木を読み漁っていた勉強もしない学生だった。まったく偶然の出逢いで(読んでいるうちに何処かよく似てる町があると思ったら、八尾の事で驚いた)今から30年以上も前に書いている。この作家の慧眼にいまさらながら感服。
高橋治・・・言わずと知れた作品。最初は”崖の上の二人”という題名で月刊誌に連載していたことをおもうと題名は如何に大切かと。ただこの人は、思いつきでこの作品を書いたのではなく、金沢の旧制中学の時からこのお祭りにとりつかれて、40年以上、温めた作品。上新町の本の中に出てくる喫茶店の二階でこれを書いていたのは有名な話。因みに、この人は毎年、必ずお祭りの時、お会いします。上新町に隠れ家を持っていますし、八尾の町の人と言っても過言ではありません。この人の関係ですと、なかにし礼、もよく見かけましたが歌は書いても小説は書かないとのこと。高橋治、以上の物は書けないからといっているらしい。”風の盆”に関して。
この他、森村誠一の”人間の証明”のなかで八尾がおおきな意味を持ったときにもおどろきました。しかし、何と言っても推理小説ですね。最近は。先ずは少し古いところから。
和久俊三・・・ご存知、赤かぶ検事の”風の盆・殺人事件”?だったと思う。これは私事ですが、このシリーズはテレビ化されていて京都の撮影所で撮っていたのですが、当時、私は学生の身ながら時々、これに端役で出ておりました。そして、和久氏は京都在住の弁護士さんですので、よく撮影所でお会いしました。何度かおはなししましたが、もちろん八尾の話はしませんでした。作家はかなりの”風の盆”通でした。
西村京太郎・・・”風の盆の殺意”この人は支持しません。作品の出来もありますが、何といっても、この人は八尾に一度も来た事が無く、スタッフの集めた資料で書き上げた。売れっ子にはあることかもしれないが、作家は自分の脚で書くもののはず、ベストセラーなど糞食らえだ。でも、この人も京都に住んでいるんだよな。祇園で見かけたこともある.。勿論、むこうは、御茶屋に入って行き、私はその前を通り過ぎただけ。それも含めて許せない。
内田康夫・・・”風の盆・幻想”現在売り出し中のもの。中身は別にして、4年間掛けているらしいのでリサーチはよくできいると思う。ただ内容が生々しく感じるのは私だけだろうか。
これ以外にも、石川某氏なども推理物を書いている。まだあると思うが、あまりにも脱線した文章を長々と書いたが何処か繋がった縁を感じるものがある。ただ、偏見に満ちたものになったことは、お許しいただきたい。次回は風の盆・文化人、芸能人編を書こうと思うが、良く知っている人もいたり、今回以上の身内話があり,書くことを躊躇ってしまうかもしれない。
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